KINGとPrinceの邂逅
シンデレラガールのMVを観て、私は岸優太さんと平野紫耀さんの「Wセンター」に心を奪われた。
※あくまで私の考え。
平野さんがセンターである事は既に決まっていたであろう事だが、岸さんがリーダーである事は、記者会見の時に決まった事である。そのとき既に、シンデレラガールは決まっていて、パート分けはされていたのだろうか。
会見時は1月、初お披露目は3月、少し微妙なラインだが、リーダーだから、という理由で彼が1番のAパートを任されるわけではないだろう。実際、記者会見時の衣装が既に二人を「特別」にしていた。ぜひ首から下げていたモールを見直してほしい。
それに、歌をフルで聞かないと分からない
「AM0時の鐘を聴く頃に〜」
「もしも僕に魔法が〜」
は、よは歌唱力が無ければ無理なパートは誰もがわかる話である。そんな重要なパートを任されたエースとリーダーは、最初はKINGとPrince内でも「センター」というわけではなかったというのは、あまり今では話されない話でしょう。恋人にしたいランキング、1位と2位がセンターになるのは当然だ。
平野は2016年頃からすぐ、岸は2017年辺りから、2人はKINGとPrinceのセンターを張り、秋と冬の帝劇公演の「0番」に立つ人まで成長した。
こんなにすごい二人がいるグループなんて、そうそうないだろう。
秋、冬の帝劇の座長を、同じグループのメンバーが行う事、もう少し凄い事であることを私達は思い出すべきだ。
MVは、最初に平野がベッドに座って、手を差し出して始まる。
永瀬、岩橋とKINGとPrinceが歩み寄るシーンが入る。
そして、KINGとPrinceは初めて交錯し、一つのグループとなった。
ここのメッセージ性が強すぎる。
分かれていたけれど一緒になったんだよ、と一言で片付けられてしまう物語を、エースとリーダー、元はKINGとPrinceのセンターを合わせることで、より強く「一つになった」と表しているのだと感じた。
衣装もそうだ。
KINGとPrinceで丈の長さは違うが
ネクタイ→岸、永瀬、髙橋
リボン→平野、神宮寺、岩橋
とそれぞれで統一感を持たせるのではなく「合わさった」と強調している。
パート分けを細かく見ると
唯一ユニゾンで歌っている永瀬と岩橋
コーラスのソロパートがある髙橋と神宮寺
ソロパートが多く、最後に
「I wanna always be your」を平野と岸が歌い「King & Prince」で曲が終わるようになっている。
所々に散りばめられたKINGとPrinceが歩み寄った要素が素晴らしい。
一番最初のパート、平野のソロから入るのは1番、聞き手をどう引き込むかが重要になる。
「君は〜」で手を差し出し、非現実的なシーンを演出させる。そして、ハスキーかつ甘い声に、今一番話題のドラマの主演だ。当然ファンは引き込まれる。
君は、と自分に投げかけられてる錯覚に陥る。
全員が写り、横一列ダンスをする。完全にKing & Princeだ。KINGとPrinceがVSしていない。
リップシンクを全員、サビ中に入れて顔をおぼえさる。この6人だと言うように。
サビが終わってさぁAメロ、曲の始まりに現れるのは岸だ。グループ随一の歌唱力で更に歌に聞き手を引き込む。Aメロを丸々一人で歌っている、これはもっと評価されるべきである。どの歌番組でも必ず歌われる箇所であるため。
ガラスの靴を持って、さっきは「君を」迎えにきたのに、今度は「君を」待っている状態。
最初から平野で飛ばして、岸で物語を始める。
実にドラマチックで、よく考えられたストーリーだと思った。
MVを観て、歌詞を見て感動して。
サビよりもA、B、Cメロが破壊的に綺麗だ。特に二番が大好き。
二人にだけ与えられたパート
「AM0時の鐘を聴く頃にキミはどんな夢見てる?」
「もしもボクに魔法が使えたなら 夜空越えて会いに行けるのに…」
AM0時になってしまったけど、君はどんな夢を見てる?
こんな時間まで君のことを考えていたし、寝る時間なのにベッドの上でも君のことを考えるけど、きっと君はこんな遅くまで僕の事を考えず、夢を見てるよね。
平野はベッドの上でのシーン、夢を見てる君を寝ずに考えている。
魔法が使えたら夜空越えて会いに行く
雨が降って外には出れないしもう夜も遅くて出かけられないから君に会えないけれど、魔法が使えたら夜空を越えてまで、君に会いたいよ。
岸は窓越しに空を見上げるシーン、魔法が使えたら会えるのになと思いを馳せる。
シンデレラは基本的に女性から描かれる物語に対し、この曲は完全に「王子様側」から描かれたシンデレラストーリーである事をわかりやすくさせたシーンだと考えた。
AM0時でシンデレラの魔法は解けてしまう。
王子たちは、魔法が解けてしまうのもわかってて、普通の女の子が夢を見てるのに思いを馳せ、今度は僕自身が魔法を使えたら、君に会いに行けるのにな…と。
この時点で普通の女の子だとわかっているけれど、僕にとってはシンデレラだよという意味が込められている。
これを踏まえた上で、歌詞を見ながら曲を聞けばよりメッセージが伝わるかと思う。
ソロパートの多さだけではない。
誰もが聞く歌の入り、Aメロを任された二人と、曲の盛り上がり部分を任された二人。
そして最後の締めまで引っ張る二人。
Jr.の頃から何かと目立ってた二人。
Jr.の頃からドラマの主演を任されていた二人。
座長最年少記録を打ち立てJr.の看板として常に真ん中に立ち続けたエースは、誰もが憧れる背中を示し
事務所が誇る舞台に異例の抜擢を受け誰もが羨む多くの経験をし、誰からも慕われるリーダーが隣に立つ
そんな二人がいるグループだ。
凄くない、訳がない。